バイクメンテナンス
ビッグバイクメンテナンス
隼のエンジン不調
隼も初期型の発売からすでに10年以上も経過し、走行距離も4〜5万キロが普通ですが、丈夫なエンジンと、ユーザーさんの管理が良いこともあってか、エンジンの致命的な故障などにお目にかかったことが無いほどです。それでも10年以上経過したバイクだと走行距離も多くなりアイドリング不調などのトラブルで入庫することが多くなりました。前HPでも取り上げましたがあらためて説明させていただきます。
アイドリングのバラツキ不調や低開度アクセルでの一般走行時でのギクシャク感の原因の多くはスロットルバルブの汚れで、定期的なメンテナンスが必要です。
ハイパワーなバイクゆえに、一般道路走行時のアクセルの開度は極小ですが、この通路を汚れが塞いでしまい、燃料と空気のバランスが狂って燃焼が不十分による症状です。
燃焼室からの吹き返しやブローバイガスが汚れの原因ですが、構造上ある程度しかたのないことです。
インジェクションはメンテが不要と思っているユーザーさんもいらっしゃるかもしれませんが、燃料の供給は確かにコンピュター制御による燃料噴射ですが、空気はスロットルバルブにより空気量を調整するものでキャブ方式と変わりません。このバルブも1気筒に1個で、4個それぞれリンクにより連結されており、このバランスも経年劣化などで狂いが生じますのでクリーニングとセットで定期的な点検や調整をお薦めします。
画像は左からクリーニング後スロットルボディー、次にデジタル式バキュームテスターによる計測ですが、不調エンジンの場合、目盛りが4つともバラついていますし、次の画像の調整後と比較してください。4つとも目盛りが揃っているのが確認できます。